風景
すがれた野末に
ななかまどやにせあかしや
流産した根っ子たち などなど
細くよろめく赫っぽい道
めまい
振り返った顔がひとつ
恐怖に見開いた瞳
みみず
と見えた細い流れ
枯草踏んで
どこへも行かない
彷徨
朱い夕陽が
車輪のように目眩めく
だが鈍い
風
は私の呼吸
黄昏れる
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(注)この作品は、明らかに、ムンクの「叫び」に触発されて書いたものだろう。
ただ、なにしろ50年ほど前に書いた詩なので、その辺はもう一つ定かではない。