アンドレアス・シュタイアー演奏会へ行く

 12月8日、トッパンホール(文京区水道1-3-3)へ、アンドレアス・シュタイアー演奏会を聴きに行く。

プログラムは下記のとおり。

シューベルト「4つの即興曲より、第1番、第2番」

シューマン「幻想小曲集」

シューベルト「樂興の時より、第1番、第2番、第3番」

ブラームス「6つの小品」

アンコール曲「樂興の時より、第6番」

 使用楽器は、お得意のピアノフォルテではなく、1887年製ニューヨーク・スタインウェイ(タカギクラヴィア所有)で、モダンピアノとしては初期のものだ。

f:id:inochinooto:20151208184443j:plain

  曲目は、どうということのない小曲ばかりだが、こんなに面白く聴かせる技量は大変なものだ。一音一音が生き生きと躍動し、まるで鮎か鯉が跳ねているようだ。素人耳でも、テクニックの確かさ、鮮やかさは凡百の演奏家とは別次元であることが感じられる。

 シュタイアーは、専らモーツァルトピアノソナタを愛聴している。(下記)

”Piano Sonatas”  Andoreas Staier,pianoforte(harmonia mundi)

CD1:K399,574,282,455,475,457

CD2:K330,331,332

 例えば、K331などは、のけ反るような驚くべき超弩級の名演で、この曲の演奏では、リリー・クラウス(1958年)とともに、こよなく愛している演奏だ。(トルコマーチの楽章はyou tubeでも聴くことができる。)

 しかし、今夜聴いた演奏は、極めてオーソドックスな、正道を行く堂々たるものだ。ただ、曲目が小曲ばかりなので、肩を張らずに、くつろいで聴くことができ、楽しい一夕となった。

 演奏終了後、買い求めたCDにサインを貰った。ありがとうございました!

f:id:inochinooto:20151208210553j:plain  f:id:inochinooto:20151209084932j:plain